ぎっくり腰

ぎっくり腰 目次

ぎっくり腰は「ある日」突然なりますが、原因はだいぶ前から徐々に徐々に積み重なって、その「ある日」を待っているようです。

図のように、「すごく痛みを感じるレッドライン」を超えるまでは、「まったく腰痛を感じない」人と、「慢性的な腰痛を感じる」人がいるのではと思います。

 

「レッドライン」と「原因の蓄積の黒ライン」がもうすぐクロスするという時に、たまたま「顔を洗おうと腰を曲げた」や「床にあるものを取って持ち上げようとした」ら、「レッドライン」を超えてしまい「激しい腰痛」=「ぎっくり腰」になると思います。

 

ではなぜ、いつもは「まったく腰痛を感じない」のに突然「ぎっくり腰」になる人と、いつも「慢性的な腰痛を感じる」人でやっぱりいつかは「ぎっくり腰」になる人がいるのでしょうか?

①簡単に想像できるのは、「慢性腰痛」の人は、ふだんから「レッドライン」近い「慢性的な痛みを感じる範囲」にいると考えられます。

 

なので、いつも「(慢性)腰痛」を感じているし、「レッドライン」に近いので、いつでも簡単な動作で「ぎっくり腰」になれるのではと考えられます。

 

しかしそう考えると、いつもは「まったく腰痛を感じない」人がたまたま「顔を洗おうと腰を曲げた」や「床にあるものを取って持ち上げようとした」くらいの動作で「ぎっくり腰」になるのは考えづらくなります。

 

となると、

②いつもは「まったく腰痛を感じない」人も実は、いつも「(慢性)腰痛」を感じている人と同じように「レッドライン」の近くなのに、なぜか「レッドライン」を超えるまでは痛みをまったく感じない人なのではと考えられます。

 

この違いは何なのでしょうか?

 

たぶん筋肉の「性質」の違いと「知覚」の個人差かなと私は思います。

 

たとえば、ふくらはぎが大きく硬い人のふくらはぎを強めに揉むと普通はとても痛がります。でも痛くない人もたまにいます。

 

また膨らんだような「パンパン」と板のような「カチカチ」は同じように大きく硬くても感じは違います。

 

運動していて筋肉質の人などは腰痛の原因となる体幹の筋肉を押しても痛くない人が多いですが、普段運動していない人などはとても痛く感じる人が多いです。

 

あと、痛みに強い人と弱い人がいるように痛みの感じ方は一人一人違うということも関連すると思います。

 

施術では、「ぎっくり腰」の原因となっている筋肉や筋膜をいろんな施術方法を使ってしっかり緩めていきます。

 

しっかり緩んでいくと、「ぎっくり腰」部分の炎症を引っ張る力が減り、炎症部分が治癒しやすくなるという考え方です。

 

施術により「痛みの原因の蓄積(黒ライン)」が「レッドライン(すごく痛みを感じる閾値)」を下回ると「痛みが減った」と感じられます。(※炎症は当日には消えませんので痛みが施術後すぐにゼロになるということはないと思ってください。)

 

1回の施術で「レッドライン」を大きく下回ると痛みがだいぶ減り、治ったと感じるかもしれません。

 

でも施術で「ぎっくり腰」の炎症部分が消えて無くなったわけではないので、2~3日は安静にしていただくようにお話ししています。無理に動くと当たり前ですが炎症部分(傷)が開いて元の木阿弥となります。

 

1回で痛みが減って、2~3日安静にしていただくと2回目はいらっしゃらないお客様がほとんどですが、1回の施術で「レッドライン」より下げられなかったり、「レッドライン」より少ししか下がらなかった場合は、次の日も痛いという場合があります。

 

また、原因の筋肉が数種類ある場合は違う痛みが出る場合もたまにあります。(今年は2件くらいありました。)

 

基本的に腰痛は「一定以上の痛みの原因の蓄積」なので、施術後はもう腰痛にはならないということはなく「痛みの原因の蓄積」が次の日から始まり、一定数を超すと腰痛は始まりますので、普段から腰のストレッチ、脚のストレッチ、そしておなかのストレッチ(腰を反らす)をこまめにしていただくといいと思います。

 

腰痛の原因は筋膜の繋がりから見ると大きく3つあります。

背中側(縦)ライン、体幹(前側深部)ライン、背中側(交差)ラインがあり、一つだけが悪くなるということはなく3つが関係しあって今回の痛みではどのラインが一番影響しているかになります。

 

たとえば、腰痛で「腰」、「脚」をしっかり揉んでもらったり、キュッとカイロプラクティックのアジャストをしても良くならない場合は体幹(前側深部)ラインに原因がある時があります。この場合は前側の筋肉にアプローチしていかないと悪化する場合もあります。

 

なかなかマッサージやカイロプラクティックなどで良くならない場合は一度お試しください。

※免責事項:当記事内容は、掌庵院長の整体師としての意見です。ご自身の症状、判断につきましては、必ず医師等専門家の判断を仰いでください。