五月ゴールデンウィーク明けに、50代の女性が五十肩の症状で来院されました。
長崎市在住のKさん。ブログを見て予約したとのこと。
お仕事はパソコン業務が多いということでした。
半年くらい前から右腕が上がらなくなってきて、この頃痛み出したそうです。
数年前には左肩も同じようになったそうですが、治療には行かずに1年くらい経ったら何もせずに治ったということでした。
症状は、手が水平まで上がらないということと、右手が左の肩に届かないこと、あと、夜間痛が辛いということでした。
右手が左の肩に届かないという事は、何が生活の中で問題になるかというと、お風呂で左肩を洗うときに痛いという事です。
Kさんからお聞きして初めてそれは大変と思いました。これは毎日の事なので大変な問題です。
あと、夜間痛ももちろんぐっすり眠れませんからこれも毎日大変です。
今回も骨盤調整も含め治療しました。
今回はとても上手く治療結果が出まして、1回目で140度位手が上がるようになり、左肩にも手が付き、痛みも楽になりました!
Kさんも2回で治療も終了するかなと思いながら帰っていただきました。
そして、後日Kさんから予約のお電話があり、2回目の治療は3日後になりました。
だいぶん楽になられているかなと思っていたら、なんと、手を水平まで上げる前に痛くなるとのことでした。
ということは、最初来院された時と同じ位しか上がらなくなっていたという事です。
お話を聞きますと、手をあげる時は今までと同じような痛みがあること。
そのため、自宅でのリハビリのための動かしなども出来なかったとのこと。
で
も、夜間痛は無くなったそうです!
で、今回はなぜ痛みが戻ったのか?なのになぜ夜間痛は出なくなったのか?などを考えながら治療しました。
まず、四十肩、五十肩がある一定以上腕を上げると痛くなるのは、
1.痛くなるところ(高さ)が可動域の限界点であるということ。
2.生活の動きの中で不意に限界点以上に可動域が開いた場合、もう筋肉は伸びないので炎症箇所(痛い所)の傷が開く。
3.傷口が開くのでもちろん痛みが出る。
4.生活の中で、ときどき1~3が繰り返され、炎症箇所は治らず、ひどくなっていく。
5.炎症がひどくなった分、可動域がますます狭くなる。
が考えられます。
痛い所は、皮膚の内部に筋肉の小さい傷がたくさんあるところです。
治療は、傷口を拡げないというか傷口をくっ付き易い状況にさせる作業です。
魔法のように傷を治療時間の30~40分で消してしまう訳ではありません。
通常の怪我の傷や、打撲後の打ち身の傷と一緒で傷口がくっ付いてキレイに治るのには一定期間がかかると思います。
で、検査をしてみました。
通
常どおり自力で腕を上げてもらうと水平より手前で痛みが出ました。
今度は、Kさんには脱力してもらい、私が腕を支えて私の力で上げました。
すると、水平よりももう少し上がりました。
という事は、力を入れて腕を上げる動作は、傷口を開く動作ということです。
今度は、ある筋肉のある箇所を押さえて、私が腕を支えて私の力で上げてみました。すると140度まで痛みは全く無く上がりました。
そこから、私が腕を支えている手を離して、自分の力で維持してもらいました。これも痛みはありませんでした。
私が押さえた箇所というのは傷口が開かないようにしている箇所でした。
結論としては、1回目の治療後から2回目の治療に来られるまでの間に、1回目の治療(自力で140度上げれた)後よりも傷口が悪化していたと思われます。
2回目の治療結果は、自力で110度位まで上がるようになりました。
傷口の事も考えて、今回はこれで終了しました。
生活の中で、痛くなった動作はありましたか?とお聞きしたところ、机の引き出しを開けたり、バスの座席から立ち上がって移動する時に腕が伸びた時など、激痛が走ることがいくつかあったそうです。
そういう、気をつけていてもどうにもならないような一般的な日常生活の動作で傷口が開いて悪化したのではと思われます。
これを考えますと、治療後も数日間は今までどおりとても注意しながら生活をしていただくということでしょうか。
あと、夜間痛が治ったのは、今まで寝ている姿勢で力を抜いてても傷口が開いていたのが、1回目の治療後は、寝ている姿勢くらいでは傷口は全く開かなくなったということですね。(痛む箇所(傷口)ではなく、治療した五十肩の原因の箇所は確実に良くなっていた証拠です!)
以上2回目までの治療経過をKさんの承諾を得て書かせていただきました。
症状が戻ってしまうという今回のようなケースもあります。
Kさんが早く治るように、これからも諦めず治療を続けていきます!
で、今日、Kさんが3回目の治療に来られました。
これは……次回に書きますね!
おしまい。
五十肩の治療。女性のKさん2。
(パソコン業務で五十肩。)
五十肩の治療で来ていただいている女性のKさんが3回目の治療に来られました。
1回目に来られた時の症状は、腕が水平まで上がらない。上げる時、肩の前と後ろに痛みがある。夜間痛で寝られない。などです。
1回目の治療で水平まで上がらなかった腕が140度まで痛みなく上がるようになりました。
2回目の治療に来られたときは、肩の炎症箇所が日常の何気ない動作の中で来られるまでの間に悪化していました。そのため最初と同じく水平まで上がらない状態に戻っていました。でも、夜間痛は無くなり眠れるようになったそうです。
2回目の治療後は、110度位まで自力で上がるようになりました。(詳しくは前の記事をご覧ください。)
で、今回3回目は……。
最初に問診をしました。
日常生活の中での急な動きがあった時、前回は激痛が走っていましたが、今回は激痛ではなく痛みは少しになったそうです。それが出る箇所は前と同じ肩の前部分と後ろ部分ということです。
次にどのくらい動かせるかお聞きしたところ、痛みが怖くてあまり動かしていないので痛みはありませんでしたとのこと。
気になることはありますか?とお聞きしたら、肩甲骨間のところが凝っていると。動かないように力が入りっぱなしで凝ったと思われます。
夜間痛は大丈夫とのことでした。
問診の後は可動域を調べました。手は110度位で2回目の治療後と変わっていませんでした。
今回来られるまでの9日間、ほとんど動かされていらっしゃらなかったそうなので、その間に筋肉が硬くなって可動域が少なくならなかったぶん良かったです。
手を上げた時110度で痛みが出てそれ以上上げれなくなる訳ですが、110度の時の痛みの感じが変わり、前のようには痛くないということでした。
炎症箇所が良くなってきている証拠ですね。
今回の治療は、手をほとんど動かされていないということだったので、可動域をしっかり広げるための治療というよりも、今よりもっと炎症箇所に負担がかからないようにするために時間をかけてゆっくり筋肉を緩めることにしました。
あと、この9日間右腕をほとんど使わずに、左利きのように左手だけを使って生活されたそうで、肩甲骨間の凝り以外にも背中の筋肉(脊柱起立筋)が左側が張っていたり、骨盤が少しずれていたりしていました。なので、骨盤調整と背中の筋肉のマッサージをしっかりしました。
最後の確認では、横へ手を上げるのは水平位であまり変わりませんでしたが、その位置から前方向へ上げていくのは頭より少し上(120~130度)まで上がるようになりました!
そしてその時の痛みは、最後のところで痛いというよりも少しつっぱる感じがするとのことでした!
炎症も治まってきたようですので、次回からは痛くなく可動域がもっと広くなるように頑張って治療させていただきたいと思っています。
Kさん、頑張りますのでよろしくお願いします!
おしまい。